西村 賢太と村上 春樹 小説家のお二人です。西村賢太は芥川賞作家。主として私小説を書いています。村上春樹は、ノーベル文学賞の候補者に何度も上がっている方。世界的小説家と言っても差し支えないのかもしれません。
その両者が、日を変えて、この春、新聞の記事に取り上げられていました。どちらも内容は、それぞれの経歴に係るもの。両者とも、職業は、同じ小説家。しかしながら、その経歴は、あまりにも対照的でした。
西村賢太の記事は、この春、コロナ禍の中、学校を卒業するなど門出を迎えた若者に対するものでした。その中で、彼は自らの経歴に対して述べております。11歳の時に父親が犯罪を犯し、家庭が崩壊した事。中学を卒業して2日後に家出をした事。高校に通うこともなく、その後、結婚もしていない事。食うために、その日、その日を必死になって生きていった事。中卒と言う経歴にあって、きちんと生計を立てていることに誇りを持っていると言うこと。
村上春樹。彼の記事は、早稲田大学の入学式に出席し、新入生に対して祝辞を述べたと言うもの。そして、記事は彼の経歴についても書かれていました。早稲田大学の文学部を卒業したこと。卒業するのに通常、4年の所を7年間かかったこと。在学中に結婚したこと。
小学校の6年間、中学校の3年間、高校の3年間、大学で7年間。足すと19年間になります。村上春樹は、少なくとも、19年間学校に通ったことになります。19年通うにあたっては、親からの相応の資金の援助を全くなくしては通うことが出来なかったでしょう。片や、西村賢太が学校に通ったのは小中の義務教育の9年間だけです。
あまりに対照的な経歴の二人です。しかしながら小説と言う同じ舞台で、活躍しております。
西村 賢太と言う、小説家の名前は以前から知っておりました。村上春樹も。しかしながら、彼らの小説を読んだことは有りません。彼らの経歴を踏まえながら、彼らの書いた小説を読んでみたくなりました。
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