相続税の納税義務者は誰?財産の範囲は?

相続により譲り受けた財産である正味の遺産額が基礎控除額を超えた場合、相続税が課税されますので申告と納税が必要になります。
正味の遺産額とは、遺産総額と相続時精算課税が適用される贈与財産の合計から、非課税財産、葬式費用、債務などを控除して、相続開始前3年以内の贈与財産を加えた額です。
そして相続税を支払う必要がある納税義務者は、相続により財産を譲り受けた人で、申告や納税の期限は故人が亡くなったことを知った日の翌日から10か月以内です。

相続税の納税義務者と課税財産

相続税が課税される納税義務者となる人、そして相続税が課税される財産の範囲について、詳しく確認しておきましょう。

●居住無制限納税義務者
相続や遺贈で財産を取得した人のうち、財産を譲り受けた時に日本国内に住所を有している人(一時居住者であり、相続または遺贈した故人が一時居住被相続人もしくは非居住被相続人である場合を除く)です。
課税される財産の範囲は、取得したすべての財産となります。

・一時居住者とは
相続開始時に在留資格を有する人で、相続開始前15年以内に日本国内に住所を有していた期間の合計が10年以下である人

・一時居住被相続人とは
相続開始時に在留資格を有する人で、日本国内に住所を有していた相続に関わる故人であり、相続開始前15年以内に日本国内に住所を有していた期間の合計が10年以下である人

・非居住被相続人とは
相続開始時に日本国内に住所を有していなかった相続に係る故人であり、相続開始前10年以内のいずれかで日本国内に住所を有していたことがあるもののうち、相続開始前15年以内に日本国内に住所を有していた期間の合計が10年以下である人、または相続開始前10年以内に日本国内に住所を有していたことがない人

●被居住無制限納税義務者
課税される財産の範囲は取得したすべての財産ですが、次に該当する人です。

・相続または遺贈で遺産を取得した日本国籍を有する人で、遺産取得時に日本国内に住所を有しておらず、次のいずれかの要件に該当する人
①相続開始前10年以内のいずれかに日本国内に住所を有していたことがある人
②相続開始前10年以内のいずれに日本国内に住所を有していたことがない人(相続または遺贈に係る故人が一時居住被相続人、または非居住被相続人である場合は除く)

・相続または遺贈で遺産を取得した日本国籍を有しない人で、遺産取得時に日本国内に住所を有しない人(相続または遺贈に関わる故人が一時居住被相続人、または非居住被相続人である場合は除く)

●制限納税義務者
課税される財産の範囲は取得した日本国内にある財産ですが、次に該当する人です。
・相続または遺贈で日本国内の遺産を取得し、遺産取得時に日本国内に住所を有する人(居住無制限納税義務者に該当する人以外)
・相続または遺贈で日本国内の遺産を取得し、遺産取得時に日本国内に住所を有しない人(非居住無制限納税義務者に該当する人以外)

●特定納税義務者
死因贈与以外の贈与で相続時精算課税制度の適用を受ける遺産を取得した個人で、居住無制限納税義務者、非居住無制限納税義務者、制限納税義務者のいずれかに該当する人以外の人です。課税される財産の範囲は相続時精算課税の適用を受ける財産です。

状況を適切に把握することが必要

相続税の納税義務者になる人と財産の範囲については、相続税を計算する際に重要な部分です。ただしその判断は、相続開始時点だけでなく、それ以前の期間の故人や相続人の置かれた状況などでも異なりますのでしっかりと把握しておく必要があるでしょう。

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