現金など金融資産を相続する時の非課税枠を利用した相続税対策とは?

相続が発生した時、亡くなった人の遺産が不動産なのか、それとも金融資産なのかで相続税対策は変わります。
もし遺産の多くが現金や預貯金、株式などの金融資産の場合、不動産と比較すると遺産分割がしやすい上に相続税を納税する際にも換金しやすいことがメリットです。
ただし不動産であれば評価額が減額されるのに対し、金融資産は多くが時価で評価されることになるので相続税の負担が重くなってしまう可能性もあるでしょう。そのため非課税枠を利用した、活用できる相続対策について理解しておく必要があります。

生前贈与で金融資産を減少させる方法

将来、子に相続させることになる財産が、持ち家などの不動産以外に金融資産も多くある場合、子や孫に生前贈与で相続財産を減少させる方法があります。いくつか種類があるのでそれぞれの特徴などを理解しておきましょう。

・贈与税の基礎控除額を利用する方法
贈与税は1人年間110万円を超えて受取った金額に課税される仕組みになっています。これは贈与税の基礎控除額が110万円分設けられているためで、この範囲で毎年子や孫に贈与していくことで贈与税は課税されることなく財産を移すことができます。
ただし贈与する側と受取る側で贈与契約を交わし、贈与であることを証明する必要があります。この贈与契約書がない状態で、毎年同じ人に同額を贈与し続けた場合、まとまった資金を分割で渡しているだけの定期贈与とみなされてしまい、贈与した総額に対する贈与税が課されることがあります。

・住宅取得の非課税枠を利用する方法
また、親や祖父母が、子や孫の住宅取得資金を贈与する場合に利用できる非課税制度もあります。この制度は最大で3,000万円まで非課税枠が拡大されていますが、契約時期と住宅の種類で非課税額が異なるため確認が必要です。

・子や孫の教育資金の非課税枠を利用する方法
子や孫の教育資金を一括で贈与する場合には、1人につき最大1,500万円まで、また、結婚や子育てのための資金としては1,000万円まで、贈与税に非課税枠が設けられています。
取扱金融機関に受取る子や孫の口座を開設した後に資金を一括で預け、受取人は条件に該当する支払いに対して領収書などを添え引出すことになります。
教育資金は30歳、結婚や子育て資金は50歳で契約期間が満了し、口座残高は贈与税の課税対象となります。ただし結婚や子育ての資金については、50歳を迎える前に贈与する側の人が亡くなった場合、口座残高は相続税の対象になるので気をつけましょう。

不動産を購入して相続税評価額を抑えることも方法の1つ

仮に数千万円や1億円の金融資産を保有するよりも時価で同じ額の不動産を所有する方が相続税評価額を引き下げることができます。この仕組みを利用して、余裕資金のうち一部で不動産を購入するという方法もあります。
例えば数千万円で投資用マンション、1億円かけて賃貸マンション1棟を購入するといったことで、仮に子が2人いる場合には数千万円のマンションを2戸買って賃貸物件として運用し、相続が発生した時に2人の子それぞれに1戸ずつ相続できるようにしておく方法もあるでしょう。
ただし相続の直前で購入して、相続税を申告した直後で売却してしまうと課税逃れと税務署に判断される可能性があります。そうなると購入や売却時の価格で評価されてしまい、追徴課税が生じることになるので注意しましょう。

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